家族の問題

親の悩み

現代の親たちは、昔ほど気楽に子育てができなくなりました。
 周りの親たちを見ても、皆、何かしら子どもの悩みを抱えているように見えます。
 たとえば子どもが不登校になった、ひきこもっている、いつまでも親元から離れない、大学を卒業できない、社会に出られない、仕事が続かない、自立できない、家で横暴にふるまう、神経症的で心配など・・・・。
 現代の親たちは、本当に様々なことで悩んでいます。
 もちろんこれは親だけの責任ではありません。学業成績だけを尊重して他の価値を認めない学校制度や社会の問題もありますし、父親が忙しすぎて家にいられない、外での「いじめ」やパワハラが激しい、労働環境が劣悪すぎる等の問題もあるでしょう。
 それらのひずみが子供たちに出ているということも言えます。また、子どもに障害があるということでもお悩みのかたも多いようです。

しかし親にとっては、子どもたちが自立してくれないことは、大きな負担になります。そのツケを払わされるのは親たちですから。
 そんなとき、今一度家庭の「文化」「親子の関係」を見直してみるということも大事です。ご自身の価値観、家族の価値観、そして今まで培ってきた関係性の実際を見ていくことで、ご自身の心境、家族との関係の持ち方が変化していきます。
 そしてそれが、やがては子の変化にもつながっていきます。
 ですから、親が家のなかで悩んでいないで、積極的に外に支援や助言を求めることは大切です。その行為自体が家族に外の風を吹き込みます。 
 また子どもがひきこもり始めた時も、なるべく早く信頼できる相談機関で話を聞いてもらうのも大事なことです。
 親と子には、当然ながら密接な精神的絆があります。「そんなことはない」と思われても、実はお互いに強く影響されあっているのです。
 親が変わることは、子に大きく影響します。

悩んでいる親のかたがカウンセリングを受けることで、家族が大きく変わる可能性が生まれます。それほどひんぱんではなく、月一回のカウンセリングでも、徐々に親が実践し、変化し、それが子の変化につながっていくケースは多くあります。
 家に座して悩んでいるより、誰かに話を聞いてもらうことが、変化への第一歩になるでしょう。
 

子の悩み

最近「毒親」という言葉をよく聞きますし、その類の本を目にします。1970年代からは、「AC」という言葉が一般的な用語になりました。 
 以前は認識されていなかった概念です。
 そしてそれはただの流行ではなく、「事実」です。
 昨今の「児童虐待」は全国で一年に約12万件を越えているのですから、それだけの毒親がいるということになります。通報されるレベルではない心理的な虐待はもっと多いでしょう。残念なことです。
 そしてそういう毒親を持った子、あるいは家族がきちんと機能していない家庭で育った子が長じてAC (アダルト・チャイルド) と言われます。

ACという概念は誤解されやすいようです。親が親として機能していない家庭で育つと、子は「子」としての保護を受けられず、早くから「大人」の役割を要求され一見とてもしっかり育ったように見える。つまりそれが「子どもなのに大人」というネーミングになるわけです。しかし、その内面は空虚です。共依存や依存症になりやすい人もいます。
 若いうちは「苦労して育ったわりには自分はしっかりしている」と思うのですが、恋愛や結婚でなぜかつまづいたり、中年ぐらいになると「自分の生き方は何かおかしい」と感じるようになります。

そんなときは、じっくりとカウンセリングを受けて、自分を取り戻す作業をする必要があります。大変だった自分、それでも生き抜いてきた自分を認め、自分自身の欲求を見つめ直す。その作業のなかで、人生を自身の手に取り戻すことができるでしょう。
 本当は大きな能力を秘めているACの人たちが、自分のために生きることができるように、当ルームでは、家族療法の知見、森田療法の手法を使って援助していきます。
たくさんのかたが、ご自身の人生を取り戻し、おだやかな幸せを実感していらっしゃいます。
 

夫婦関係の悩み

愛し合って結婚したはずなのに、何かうまくいかない。関係が冷え切ってしまった。相手といるのが苦痛でしかたがない。
 そういう悩みをお持ちのかたは多いのではないでしょうか。
 それは、ちょっとした行き違いの場合もあり、またDV(家庭のなかの暴力)などがある場合もあります。浮気の問題だったりもします。結婚したパートナーが発達障害とわかり、コミュニケーションの問題を抱えることもあり、パートナーの依存症に悩むかたもいらっしゃいます。
 結婚生活の悩みは千差万別です。

夫婦 (パートナー) の片方だけが悩む場合もあり、双方ともに悩みを抱える場合もあります。夫婦という関係性のなかでは、ある種、コミュニケーションパターンが固定してきます。いくら話し合っても堂々巡りの場合もあり、相手を変えようとして片方だけがやきもきしている場合もあります。からまわりになりやすいのです。
 そんなとき、専門家に相談して、コミュニケーションパターンを見直してみる、家庭の文化を見直してみるのも重要です。
 一途に相手のためと思ってやってきたことを客観的な視点から見てみる。自分が苦しさを我慢してきたことを自覚してみる。
 あるいは、ただ自分の毎日の苦しさを語るだけで心の穏やかさが出てくるかもしれません。

人生にはそんな時間も必要です。そんなときぜひカウンセリングをご利用ください。
 悩むなかで妻(あるいは夫)は、自分の生き方を問い直す必要に迫られます。夫婦関係を見直すのは、これからの自分の人生を考えていくこととイコールではないでしょうか。
 「今さら」などと思わず、重荷を下ろすつもりで、ご相談なさることをお勧めします。

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